Nobuyo
Yagi
Cantando se recrea
esta mujer

八木啓代プロフィル

 大阪出身。大阪府立北野高校を経て、京都外国語大学から政府交換留学生としてメキシコに留学。この時、オペラ歌手としての才能を認められてクラシックを学ぶ一方、メキシコ・キューバ、中米各地を放浪し、ガイドブックの執筆に加わるなど、バックパッカーとして伝説的な存在になる。

 1987年には、日本人としてほぼ初めて、キューバ一周自由旅行を敢行。日本で初めてのキューバガイドブック「地球の歩き方キューバ編」執筆。

 この頃、ポピュラーに転向。メキシコシティとキューバ・ハバナを拠点に、作曲やソロ・ヴォーカリストとしての活動も開始。

 中南米各地でも公演し、その心を癒す美しい声と深い表現力で、『絹の声』と異名をとり、多くの著名作曲家らから曲を献じられるまでになる。スペイン語・日本語のバイリンガル。フランス語、英語、カタルニア語でも歌い、キューバ、メキシコ、ニカラグア、チリ、アルゼンチン、ベネズエラ、チェコ、韓国、日本等で公演。

 90年以後、日本で作家・エッセイストとしても注目され、立て続けに、「禁じられた歌(晶文社/日本図書館協会選定図書)」、「ラテン女のタフで優雅な生き方(大和出版)」、「危険な歌(幻冬舎文庫)」、「喝采がお待ちかね(光文社文庫)」「ラテンアメリカくいしんぼひとり旅(光文社文庫)」「MARI(幻冬舎)」、「ラテンに学ぶ幸せな生き方(講談社+α新書)」等を上梓。また、沢木耕太郎氏の対談集「貧乏だけど贅沢(文藝春秋)」にも、井上陽水、阿川弘之、高倉健、今福龍太氏と並んで対談収録。また、日本初のキューバ音楽解説書「キューバ音楽(青土社)」執筆。その他、論文や評論も多い。

 また、日本のラテンジャズ・バンド HAVATAMPA のヴォーカリストとして、キューバ国際サルサ・フェスティバル(マタモロソン)や国際セルバンテス芸術祭などの国際公演に参加。高い評価を受け、新境地を開拓。2000年12月には、ハービー・ハンコックらアメリカのトッププレイヤーも参加するなど、世界の注目を浴びたキューバ・ハバナ国際ジャズフェスティバルに正式招待参加。2度のライブで2度ともスタンディングオベイションの絶賛を受ける。(現在、HAVATAMPAは活動休止状態)

 一方、2001年以後、OTIグランプリ作曲家 Marcial Alejandro、Rafael Mendoza 等のシンガーソングライターたちが、彼女のために書き下ろした作品を積極的に取り上げ、ソリストとしてのアルバム『Se Vive Asi』(そんなふうに人は生きる)、『Esta Mujer』(この女)、『Lagrimas』(涙)を発表。各地で精力的にライブ活動、ラジオ・TV・国際フェスティバル出演等を続けながら、キューバ、メキシコ、南米、あるいはワールドミュージックに関するコーディネーターやプロデューサーとしても、活躍している。

 また、80年代のパソコン通信時代以来のパソコンのヘビーユーザーでもあり、その後も、個人ブログや、FacebookTwitterなどのネットメディアでも活発な発信を続けており、この分野での執筆や講演活動なども行っている。

2019年、ハバナでグラミー賞受賞ギタリスト Alejandro Valdez のプロデュースにより、キューバの作曲家たちの作品を取り上げた最新アルバム『Antes de ti』(あなただけを)をレコーディング。Pentagrama社より、2020年春発売。

「彼女にはすべてが許される」    フランク・フェルナンデス
(ピアニスト/チャイコフスキー・コンクール審査員/キューバ)

Desinformemonos: Las múltiples voces de Nobuyo Yagui
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